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現場経験を通して得られた工具や道具の使い方を現役の現場監督の私が惜しみもなく、みなさんに伝授します。

工具の使い方を知って、
工事現場で頼られる人間になろう。

マシンボルトの使い方

マシンボルトの概要

監督が教える工具の使い方ボルトナット関係>マシンボルトの使い方


マシンボルトとは、ボルトの全体がねじではなく、必要な部分だけねじになっているボルトのことを言います。



2分で読み終えるので工具の使い方を詳しく知って、工事現場で人に頼りにされるようにぜひ最後まで見てマスターしていってください。



以下のラインナップで紹介します。
・マシンボルト概要
・使用方法と注意点
・購入方法と値段


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マシンボルト概要

全体の半分くらいまでしかネジ部がないので、「半ねじ」と呼ばれたりもします。


和名だと半ねじという感じなので、世の中では往々として呼ばれている呼び方です。


一方、台座の部分までネジ山が存在するものは
スタッドボルト」または「全ネジ」と言い、こちらの方が世の中で一般的に使われているネジです。

ずん切りボルトと呼ぶ人もいます。



六角ボルトに関して言えば、台座の部分が5mm以下(M5以下)は、全て全ねじタイプになっているようです。

私の会社ではマシンボルトと呼んでいる人がほとんどですが、世の中ではむしろ半ネジや全ネジと呼んでいる人の方が多いと思います。

なので、このページも半ネジと全ネジという言葉で書いていこうと思います。


ちなみに半ネジのネジ山が無い部分を「軸(じく)」と呼んでいます。

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マシンボルト、半ネジの目的

半ネジの一番の目的は不要な場所にネジ山が無いことで、せん断(ボルトが途中でポッキリ折れる)に対する抵抗力が増えることです。


基本的にネジ山を切ると、空気に触れる表面積が増えるので錆びやすくなったり、強度が弱くなって亀裂が入りやすくなったり良いことはありません。
(でもネジ山を作らないとネジにならないので必要なところにネジ山を作らないといけないのですが)



あらかじめどれくらいの部分がネジ山が必要なく、余るのかわかっている場合は全ネジを使う必要は無く、最初から半ネジを用意して使用します。



さらに上記の主目的の他に、ネジ山を最後まで作らないので加工・製造の時間が短くコストが安く、製造者もコストダウンの結果、安くボルトを提供できます。


ネジ山を全部作らないことで無駄なコストが減るので、製造者も購入者も得をします。



ここに今書いた内容と言うのは、世の中で本当に知らない人が多く、インターネット上でもこのことを解説しているサイトは一切ありませんでしたので、ちゃんとマシンボルトとは何かを知らない人が世の中には多いと思います。


半ねじは、台座の直前までつるつるの軸ということは、台座の部分で物が引っこ抜ける力を全て受け止めています。


負荷が大きいので台座が壊れやすく、台座が引っこ抜けると物を支える部分が無くなるので、物も引っこ抜けてしまうというデメリットがありますが、実際に台座が引っこ抜けるパターンは見たことがないので大丈夫だと思います。


全ネジはどれくらい余るか予測不能な場合に挟む物の厚みに対していくらでも調整可能なので、在庫として保管しておき、何か急にボルトが必要になったら使うという感じで使用されることが多いです。



基本的には半ネジの方がコストも安く、錆びにくいというメリットがあるため、図面が最初から用意されていて必要なパーツがわかっているなら半ネジを使用した方がコスト的にも強度的にもいいです。



全ねじはネジ山が台座の下まで来ているので、ネジを台座までしめれば引っ張る強さに対して強さがあります。


さらに台座が壊れたり、折れたりしてもネジ山だけで物同士を支えることができます。

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使用方法と注意点

普通のボルトナットと同じなので、そのままナットをボルトに取り付けて下さい。


ボルトはネジ部が入ることで物の固定しているのではなく、台座の下の座面と対象物の摩擦力で固定されています。

青で塗った場所を座面(ざめん)とい言います。
台座の下の場所。

ここの青い場所が対象物と密着して摩擦力を産み出すことでボルトが固定されます。

なので、座面の面積を増やして摩擦力を高めるのが座金になります。
座金に関しては「ワッシャー(座金)」のページを参照してください。


ナットが壊れて動かなくなってしまった場合は、破壊して取り出すしかありません。
その場合、ナットブレイカーという工具でナットを壊してボルトを取り出します。

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購入方法と値段

値段は使用するボルトの大きさによってピンキリなので、ここで一概にいくらとは言えません。

自分の目で見たり、見積もりを取ったりしていくらくらいなのか確認しましょう。


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バナースペース

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独立切子士として
切子の工房を立ち上げました。切子工房 箴光
切子工房 箴光(しんこう)

転職したとはいえ、工事現場で工具の使い方を学んだ経験は江戸切子を作る際にとても役に立っています。


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