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現場経験を通して得られた工具や道具の使い方を現役の現場監督の私が惜しみもなく、みなさんに伝授します。

工具の使い方を知って、
工事現場で頼られる人間になろう。

クランプの使い方

クランプの概要

監督が教える工具の使い方くっつける工具>クランプの使い方


クランプは、単管パイプに取り付けて単管パイプ同士をつなげる器具です。


直交(ちょっこう)クランプ
自在(じざい)クランプ
ホールドクランプ
があり、使用用途(しようようと)が違います。

クランプカバーについても写真で取り付け方を紹介しています。



2分で読み終えるので工具の使い方を知って、工事現場で頼りにされるようにぜひ最後まで見てマスターしていってください。


以下のラインナップで紹介します。
・ラチェットレンチ概要
・使用方法と注意点
・購入方法と値段



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クランプ概要

簡易的(かんいてき)な構造物(こうぞうぶつ)を作るときは例外なく必ず単管パイプとセットでクランプを使用します



その他にクランプのナット部分をしめるためのレンチ、とりわけラチェットレンチという工具が便利(べんり)なのでそれも用意しましょう。

※このページ内であとでラチェットレンチのページも載(の)せておくので安心して下さい。


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使用方法と注意点

クランプ自体にネジ部分とナット部分が備わっているので、単管パイプに装着(そうちゃく)してナットの部分をしめて使います。

ナットが動かなくなるまで、とにかく固くしめます。

ナットをしめるときは素人は「ラチェットレンチ」、足場を組むのを専門にしている業者とかは
インパクトドライバー」という機械を使ってナット部分をしめます。

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ラチェットレンチでクランプの17mmのナットをしめている写真。

クランプに使用されるナットは17mmのナットが100%使用されています。



なので、あらかじめ17mmに対応したラチェットレンチというものを用意しておくと便利です。
それについては「ラチェットレンチ」のページで詳しく書いてあるので
合わせて必ず見ておいて下さい

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クランプは単管パイプ同士をつなげる足場の基本的な部分になりますので、クランプのボルトが緩(ゆる)んでいると足場全体の耐久性(たいきゅうせい)が無くなってくるということです。



クランプには3種類の物があります。
1つは、直交(ちょっこう)クランプです。
直交クランプは単管パイプをつかむ部分が90°に交わっていて、さらにネジで完全に90°を固定されています。

完全に90°に固定されているので、単管パイプを四角あるいは、立方体(りっぽうたい)のように組み上げるときの強度が高いです。



2つ目は、自在(じざい)クランプです。
自在クランプは単管パイプをつかむ部分が360°回転させながら自由に使うことができるクランプです。

自在クランプなので、垂直に立っている単管パイプに斜めに取り付けることも可能です。



大体の場合は、直交クランプで組んだ立方体に対して斜めの補強を入れるときにこの自在クランプを使います。



ちなみに足場では、斜めの補強のことを
「筋交い(すじかい)」と言います。


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まずは、直交クランプのみで立法の足場の構造を作ります。
最後に補強の意味で斜めの筋交いを入れます。

つまり左側の四角で十分強度があって完成ですが、
安全を重視して斜めに筋交いを入れます。

筋交いをつけるときに斜めになるので、ここで自在クランプを使います。



つかむ部分同士が固定されないので、
自在クランプのみで組んだ足場はぐにゃりと足場全体がつぶれてしまう可能性があります



基本的に直交クランプを使用し、直交クランプで出来た足場の補強に自在クランプを使います。



つまり、直交クランプを使える場所では、積極的に直交クランプを使用しないと、足場の倒壊(とうかい)の危険のリスクが高まるということです。


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そして最初の立法体を組むときですが、
まずは地面の上に四角く単管パイプを組んで、
柱になる部分はそのあとに1本1本立てながら固定していきます。

柱の高さが高くなると直行クランプだけでは耐え切れず倒れる危険があるので、立てた単管パイプを支える補助の人間がいると安全です。



私の場合は、足場を組む業者が柱になる部分を組むときに
単管パイプを倒しかけてとなりに止めてあった車を単管パイプが倒れて破壊するところでしたので本当に危険な思いをしました。


周囲に高価な物が無いことも作業する上で重要です。


立方体を作ったら屋根としてプラスチックの波トタン板や足場板を乗せて番線で固定すると構造物ぽくなると思います。

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屋根は「バインド線」などのやわらかめの金属の針金で固定すると
強風にあおられて必ず切断しますので、必ず強固な針金の「番線」を使用して下さい。



例えば波トタン板が風で飛ばされて路上に飛び、子供がけがをしたとか車を傷つけたとかなった場合、賠償責任(ばいしょうせきにん)なども出てくると思うのでトラブルに巻き込まれたくなかったら必ずそれは守って下さい。



屋根を作ると
強風の影響をもろに受けて足場全体が壊れる動いたり壊れたりする可能性も出てくるので、
立方体の一部を別のもっとしっかりした建物に連結させて倒壊させないようにします

※本当これは重要です。


その時に使用するのが次の物です。



3つ目はホールドクランプです。
ホールドクランプは片方で単管パイプをつかみ、もう片方は単管パイプ以外の何かを挟みこんで固定するタイプのものです。

こんな感じで挟みこむ方向を稼働させて縦か横かを選択できます。

ホールドクランプ自体も直交か自在かが存在しています。
ホールドクランプは、
「キャッチクランプ」とか「キャッチ」と呼ぶ人も多いです。

ホールドクランプは左図のように必ず2個を1セット
で使うようにして下さい。
1つだけだと横の揺れに対して弱く、外れやすいからです。

あとはセットするときは、右図のように本体の一番奥の部分に当てて使用して下さい。


さっきの例でいうと、家のような基礎もしっかりした建物に単管パイプで組んだ構造物をホールドクランプを使って連結させます。

このように別の強固な建物にキャッチクランプで連結させることを現場では「
キャッチをとる」というので覚えておいて下さい。



私の現場では木の掲示板をぶらさげるのにホールドクランプを使用していました。

使い道を考えれば色々使えそうですね。

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通行時にクランプに体をぶつけてケガをすることがあるため、安全意識の高いところでは出来上がった足場にクランプカバーというものを装着しています。

むきだしのクランプに体をぶつけると痛いです。




そこでクランプカバーを取り付けます。

グイグイ押し込む感じで取り付けることができます。



また、他にも単管パイプにトラテープを貼ったり、




通行場所の頭上にリボンを垂らして注意喚起したり、



夜間に光るランプを設置したりして、

安全性を高めたりします。

トラテープってのは、黄色と黒で「虎」なので、虎模様のテープでトラテープです。

同様に、黄色と黒のナイロン製のロープがありますが、あれはトラロープと言います。

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購入方法と値段

単管パイプで家庭で何かすることも結構あると思うので、大きめのホームセンターに行けばクランプは売っていると思います。

直交クランプと自在クランプともに150円~200円くらいで売っています。

事前に自分でどういう形で組むのか構想を立てて、必要な直交クランプの数等を把握してから買いに行くといいと思います。

また、購入時に直交か自在かをちゃんと見てから購入しましょう。

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バナースペース

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独立切子士として
切子の工房を立ち上げました。切子工房 箴光
切子工房 箴光(しんこう)

転職したとはいえ、工事現場で工具の使い方を学んだ経験は江戸切子を作る際にとても役に立っています。


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