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現場経験を通して得られた工具や道具の使い方を現役の現場監督の私が惜しみもなく、みなさんに伝授します。

工具の使い方を知って、
工事現場で頼られる人間になろう。

高周波グラインダーの使い方

高周波グラインダーの概要

監督が教える工具の使い方削る工具>高周波グラインダーの使い方


基本的なことは「グラインダー」のページで教えたことと一緒です。

高周波グラインダーとは、高周波発生機という機械から電気をもらって動く、回転数が下がりにくいグラインダーのことです。

通常のグラインダーよりも2まわりくらい大きいです。

切削面に刃を当てても摩擦によって回転数が下がりにくいのでボリボリ削れて作業効率がいいです。それだけトルク、パワーがあるということです。

高周波発生機とは、発電機が生み出す通常のの100Vや200Vの電気を受け取って、より高いボルトの電気を発生させる装置のことです。

高周波ってのはつまり「高いボルト」って考えた方がいいですね。
高いボルト発生機です。


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使用方法と注意点

高周波発生機自体は電気を生み出しませんので、発電機につないで、200Vの電気をもらいます。


200Vの電気を200V以上に上げて、高周波グラインダーに流します。
200V以上の電気を受け取った高周波グラインダーは、馬力がすごく、トルクが高いので、切削面に刃が当たって負荷がかかっても回転数が落ちにくく、効率よく作業を進めることができます。

通常であれば発電機が生み出す200Vというのは高い電圧なので途中にダウントランスという変圧器を入れて、
200Vの電気を100Vの電気に下げて変換してから100Vの電動工具を使用します。

トランスは、変圧機の別の呼び方ですので、ダウントランスとは、「下げる変圧器」ということです。

通常のグラインダーも100Vで動くので図のような感じで配線が行われます。


つまり、
電圧を上げる→高周波発生機
電圧を下げる→ダウントランス
という認識でいいと思います。

ちなみに電圧を上げるならアップトランスじゃないの?と思うかもしれませんが、アップトランスというものはこの世に存在しません。
それは私自身も意味がわかりません。


高周波発生機を呼ぶ時はそのまま「高周波」と略して言うことが多いです。
私が現場にいた時は何も知らないときに「あそこに高周波あるじゃん?」とか言われて意味がわからなくてイラッとしました。



高周波グラインダーは普通のグラインダーよりふた廻りくらいデカいので、高周波グラインダーと普通のグラインダーが共存している現場では、普通のグラインダーのことを「ベビーグラインダー」と呼んだりもします。
ベビーと略すこともあります。

「ベビーで削ってちゃ仕事おわんねーべ?」
という感じで実際に私も言われたことがありました。


デカいので、この写真のように高周波グラインダーの横についたハンドルを持ちながら使用します。

パワーがすごいので、この粉塵の量と火の粉の量がすごいです。

この得体の知れない白い煙(粉塵)を吸って肺の奥に入ると、いずれ肺の病気になるので「防塵マスク」をしっかり着用して作業しましょう。


高周波グラインダーのスイッチは銃のように引き金を引くタイプになっています。



あとは背面についているタイプもありました。



通常のグラインダーは底にスイッチがあって、そのつまみを反対方向にカチッと入れるタイプの物です。

スイッチの位置の違いも覚えておきましょう。


購入方法と値段

ま~ず高周波グラインダーはホームセンターでは売っていません。
巨大なグラインダーなので、完全に業務用、工事現場用です。
日曜大工で使うこともまずありません。
使うなら普通のグラインダーを使います。

高周波グラインダー自体が6万~10万くらいです。
高周波発生機は30万~60万くらいです。
値段的にも完全に日曜大工で個人的に使うことは無いでしょう。


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独立切子士として
切子の工房を立ち上げました。切子工房 箴光
切子工房 箴光(しんこう)

転職したとはいえ、工事現場で工具の使い方を学んだ経験は江戸切子を作る際にとても役に立っています。


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