本文へスキップ

現場経験を通して得られた工具や道具の使い方を現役の現場監督の私が惜しみもなく、みなさんに伝授します。

工具の使い方を知って、
工事現場で頼られる人間になろう。

下げ振りの使い方

下げ振りの概要

監督が教える工具の使い方計測、測定工具>下げ振りの使い方

下げ振り
下げ振りとは糸におもりがついた工具のことで、
糸を垂らして垂直の位置を出すのに使います。


3分で読み終えるので工具の使い方を知って、工事現場で頼りにされるようにぜひ最後まで見てマスターしていってください。


おもりはダイヤモンドみたいな形をしていて、下の部分が尖って、一点を指すようになっていてそこが垂直の位置です。


ライターとの大きさの比較です。
下げ振り、大きさ比較

日曜大工では、垂直を計るような大掛かりな物をDIYすることはほとんどないと思うので、工業用の工具だと私は思います。


スポンサードリンク


使用方法と注意点

垂直を計りたい天井のマーキングの1点にぴったりあうように糸をセッティングします。

そして、おもりを垂らします。



おもりの下の先端が天井のマーキングの位置と同じ位置になるので、そのおもりの下の先端のところをマーキングして作業終了です。

スポンサードリンク


これは実際に私の現場であった作業ですが、本来の下げ振りの使用の仕方とは違うんですが、下のマーキングした位置に合うようにおもりをセットして、上の方にマーキングをしています。
下げ振り使用
こういう風に何メートルか長さを出すことで上下2人で上下作業になるときには下げ振りを落として事故にならないように注意してください。




糸を収納するぐるぐる巻きとり式のケースに磁石がついている場合のものが大半だと思います。
側面が磁石なので、壁につけることができます。
また、磁石の上に小さな丸い穴があいていますが、反対側のレバーを押し込むことでここから強靭な針が出てきて木材などに差し込んで固定することもできます。
下げ振りマグネット


おもりが600gの物。
結構ずっしり重いです。
上の飛び出たレバーを押し込めば針が壁に向かって突き出しますので壁が金属ではない場合はレバーをハンマーで打ち込んで木材などに固定できます。
下げ振り
壁につけて壁と糸との距離が上から下まで全て一緒なら壁は垂直だよね、という使い方が普通の使い方です。

スポンサードリンク



重りは100gくらいのものから1kgくらいの相当重い物まで製品として存在します。
重い方が糸がピタッと止まる速度が早いですが、持ち運びが大変になります。
通常は400gの製品が多くて標準的だと思われます。


糸の長さも3mくらいのものから16mくらいまで長いものもあります。
大は小を兼ねるとも言いますので、少し長めのものを買っておけば現場で困らないかと思います。

このケースの中は糸がぐるぐる自動巻き取り式になっています。
手動で巻き取るタイプもあります。
下げ振り磁石
磁石で壁とか天井に固定すれば、上で糸を持つ人の手が震えてダメだとかそういうこともなくなります。


天井につけて垂直を計ります。
下げ振り磁石



天井と床に同じ位置にマーキングするのが下げ振りの目的なので、以下のようなものも販売されています。
下げ振りレーザー式
赤外線レーザーを真下と真上に発射する機械で、これも下げ振りと呼んでいました。

使用用途が同じだからだと思います。

正式名称はわかりません。
私もこれを機械の下げ振りと呼んでいます。
「下げ振り レーザー」で検索すると出てきますね。


レーザー式は電池が必要なので久しぶりに使う時に電池を取り換える手間が出てきます。
また雨の日なんかも屋外では機械の故障につながるので使用しづらいところもあります。

原始的な糸と重りの方が使いやすい場面もあります。

スポンサードリンク



下げ振りは糸で垂らしておもりが全く揺れなくなった時に垂直だとわかるので、風が無い日でないとおもりが揺れて垂直かどうか計れません。



特に糸を長く出せば出すほど、風の影響を受けやすく垂直が出せなくなってきます。
糸が風の影響を受けて重りが左右にずっと振れ続けてピタッと止まらずに垂直が出せなくなってしまいます。


風が強い日なんかは1日中ずっと風が強いことが多いので、それで作業がストップして次に進めなくなったなんてことは現場ではあってはならないことです。


私の現場でも20m上から下げ振りを垂らそうとしましたが、風の影響を受けすぎてさすがに無理だという話になりました。
そよ風さえも20mの糸の長さがあるとぐわんぐわん左右に重りが動いてしまいます。

そこでさっきのレーザー式の下げ振りで20m上の台座からセットして、真下に向けてレーザーを放ち、20m下で待機していた私がレーザーの位置をマーキングしました。

スポンサードリンク



風の影響を受けないので、全く同じ垂直上の上下に点を打ちたい時はレーザー式の方がいいですが、壁からの距離が常に一定かを測定したいときは糸の下げふりの方が使用しやすいかと思います。


私がいた現場では両方ともありましたが、施工する職人達は通常の糸のタイプの下げ振りを多く使用していました。


購入方法と値段

下げ振りは3000円くらいで販売されています。

日曜大工では一切使用しないと思うので、ホームセンターにおいてある可能性は低いと思います。

インターネット上で下げ振りをさがすのが一番いいと私は思います。


レーザー式のものは1万~2万くらいするのでかなり高くなりますね。


スポンサードリンク

計測、測定工具」のページに戻る。


バナースペース

スポンサードリンク



独立切子士として
切子の工房を立ち上げました。切子工房 箴光
切子工房 箴光(しんこう)

転職したとはいえ、工事現場で工具の使い方を学んだ経験は江戸切子を作る際にとても役に立っています。


私が選ぶ、便利な工具ランキング

1位 ラチェットレンチ

2位 石筆

3位 コンベックス(メジャー)

4位 水平器

5位 シャコマン