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現場経験を通して得られた工具や道具の使い方を現役の現場監督の私が惜しみもなく、みなさんに伝授します。

工具の使い方を知って、
工事現場で頼られる人間になろう。

ラフタークレーンの使い方

ラフタークレーンの概要

監督が教える工具の使い方運ぶ工具>ラフタークレーンの使い方


ラフタークレーンとは自走可能なクレーンのことです。
自走可能なので、現場まで道路を走っていって、そのまま現場のところに据え付けることができます。

写真のようにクレーンと車が一体となっています。

自走可能なのは非常に便利で、ほとんどの工事現場ではまず90%くらいはこのクレーンを使用しているでしょう。

正式名称は、ラフテレンクレーンかもしれませんが、現場でこの呼び方で呼んでいる人は200人くらいあってきたかもしれませんが、一切いませんでした。

みんなラフタークレーンと呼んでいました。

日曜大工で、クレーンを頼むことはまず100%無いので、完全に工業用になりますね。

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使用方法と注意点

まずは、自分の現場で吊りたいものが何トンで、どれくらいのところまで運ぶのかを事前に調べます。

その後に借りようと思っているクレーンの性能を見ます。
クレーンはとても高いし、毎日必ず使うわけでもないので、自社で購入すると逆に高くつきます。

通常はクレーン会社に依頼して1日だけ借りることが普通です。

大体は60トンのラフタークレーンを頼むことが多いので、それで確認してみます。

こういう性能表はクレーン会社のホームページに掲載されているので、そこで確認できます。

上の例でいうと、アウトリガー最大張り出し7.6mで、30mの距離には1.1トンまでの物が吊れますよ、ということがわかりました。

アウトリガーとは、クレーンが左右に転倒しないように、左右に広がて支える足のことを言います。

アウトリガーは全張り出しが基本ですが、法的な規制は無いので、どうしてもダメそうなところは全張り出しではなくて調整しながらアウトリガーを据え付けます。



アウトリガーで全ての重さを支えるので、クレーン本体のタイヤが浮き、本体部分では一切の重さを受けないようになります。
すなわち、重さを受けてパンクすることが無くなります。

またアウトリガー張り出しの接地面は何トンという重さがかかってくるので、「敷き鉄板」というクレーンに積んである鉄板をあらかじめ地面に敷いて、その上にアウトリガーの足を乗せるようにします。


そうしないと地面のコンクリートとか普通に重さでぶっこわれると思います。

私の現場では事前に30m先の地点に荷物を運びたかったので、30mのところを確認しています。

1.1トンまで吊れるので、事前に吊りたいものの重さを確認しておき、1.1トン未満にしておきます。

私の場合、大事をとって1.0トン未満くらいにしていました。

次にラフタークレーンは自走可能で、現場の近くにアウトリガーを張り出して据え付けることになるのですが、その際に道路を占拠してしまうことも少なくないです。

反対側の車線までアウトリガーを張り出すこともあり、その際に事前にクレーンを設置したら現場はどうなるかというのを確認しておかないといけません。

クレーンの性能の他に、クレーンの詳細な寸法もクレーン会社のホームページで確認できるので、これを元に現場で実際にクレーンの寸法を測って邪魔にならないかとか本当にここにクレーンを設置できるのかとかを確認しておきます。


これで事前準備ができました。
これで、大体1週間前くらいとかにクレーン会社に電話をして、ラフタークレーンがあいているかどうかを確認します。


OKをもらったら、当日にクレーンを現場まで誘導して、据え付けてもらって作業を行います。

クレーンのオペレーターと、クレーンのオペレーターに指示を出す人は無線でしゃべりながらやりとりします。



クレーンで物をつりあげると、
オペレーターの前に青黄赤のライトがあり、いずれかが点灯します。

これらのライトは吊っているものがクレーンの能力に対してどういう状態かを表示してくれるものです。

赤のランプが点灯した場合は、クレーンで吊れるギリギリのところで作業しているということになりかなり危険です。
吊りあげて赤が点灯するようなら一度降ろして、荷を減らしてから再度吊り上げるといいでしょう。


クレーンを設置することで片側通行とかになる場合は、旗を持った誘導員を配置するなどして、周辺の交通事情に対応させます。


クレーンが旋回すると、これだけでっぱります。

クレーン周辺の交通事情を監視する人は、このでっぱりが通行車とかに当たらないように監視するのも仕事です。
ぶつかりそうな場合は、通行車を停止させるなどの措置をとって、クレーンの向きを変えてもらってから通行してもらいます。


クレーンのオペレーター(運転手)も作業員の一部です。
通常現場では10時と15時に30分の休憩があります。

とても急いでいる時は休憩無しで作業すると思いますが、時間がそこまで押していない場合は、オペレーターの人も他の作業員同様に30分休憩を行うようにします。


購入方法と値段

クレーン自体は基本的にクレーン会社を自分で運営するつもりでもない限り購入することはありません。

ラフタークレーンは1日借りると、
1日6~8万円くらいになります。

この金額はクレーンだけの金額だけでなく、クレーンを動かすオペレーターの人も含む金額です。


1日で8万円でバカ高いので、建設現場で経費を削減するなら、クレーンを有効に使うことを心がけるということがよく行われています

つまりは、1日中、目いっぱい使えるようにクレーン作業の内容を溜めておいて一気にクレーンをやるということです。

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独立切子士として
切子の工房を立ち上げました。切子工房 箴光
切子工房 箴光(しんこう)

転職したとはいえ、工事現場で工具の使い方を学んだ経験は江戸切子を作る際にとても役に立っています。


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