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現場経験を通して得られた工具や道具の使い方を現役の現場監督の私が惜しみもなく、みなさんに伝授します。

工具の使い方を知って、
工事現場で頼られる人間になろう。

ナットブレーカーの使い方

ナットブレーカーの概要

監督が教える工具の使い方ボルトナット関係>ナットブレーカーの使い方


ナットブレーカーとは、ナットを破壊するための工具です。


錆でナットが回転しなくなったり、ナットの山がなめて(つぶれて)しまい回転できない場合にナットを破壊して取り外しできるようにします。



ブレーカーはbreakerから来ており、文字通り「壊す」「破壊する」という言葉が語源です。



他にも呼び方は結構あって、「ナットクラッカー」「ナットスプリッター」「ナット割り」と呼んだりします。



いずれにせよ、現物を見れば構造的にナットブレーカーであることは間違いないことはわかります。




写真のようにナットを輪の中に入れて、お尻のねじ込み部分を回転させると、尖った先端部分がナットに食い込んでいって破壊することになります。


手動で破壊するタイプのものと電動で油圧を用いて破壊するタイプのものがあります。


電動の場合、油圧を使って硬い刃をナットに入れて亀裂を入れていき、ゆっくり、しかしパワフルに少しずつ破壊していきます。



油圧のパワーは何百キロというパワーを生み出しますので、鉄のナットも楽々破壊できます。



破壊できるナットは鉄製のものに限ります。
ステンレス製のナットは「焼き付き」と言ってナットが熱で膨張して動かなくなる現象があります。



なので、ステンレス製のナットの方が回転しなくなりやすいのですが、ステンレスは丈夫なので、ナットブレーカーで破壊することができません。



ステンレスのナットの場合は、回転刃とかで削って切るしかありません。



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使用方法と注意点

手動のものも電動のものもナットブレーカーの輪っかの部分をナットにかけて、尖った刃の部分をナットの平らな面に当てます。


手動のものは、そのままナットブレーカーのお尻の部分についているネジをグリグリ回して押し込んでいけばナットが破壊されます。


電動のものは、電源を入れてスイッチを押すと自動でグリグリと油圧でナットを押し込んで破壊していきます。


手動と電動の双方で注意したいのは、ナットを破壊したにも関わらず、さらにねじこみを行って、ボルトまで亀裂を入れてしまうことです。


特に電動のものはよく見ておかないと自動でねじこんでいきますので気付いたらボルトまで破壊してたなんてことになりかねません。



購入方法と値段

ナットブレーカーはあまり一般的な工具でないので、ホームセンターに置いているかどうかはわかりません。



しかし、建設工事業を専門に工具類を販売している会社以外でも購入することができます。



例えば、アマゾンとかでも販売されているので、専門的な業者から買わないと手に入らないということではないです。


値段は2000円~3000円と一般的な工具類に近いような値段でそこまで高くありません。



日曜大工(DIY)でももしかしたらナットがはずれなくて困った場合に使用することもあるかもしれないので、購入しておいて損は無い工具だと思います。


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独立切子士として
切子の工房を立ち上げました。切子工房 箴光
切子工房 箴光(しんこう)

転職したとはいえ、工事現場で工具の使い方を学んだ経験は江戸切子を作る際にとても役に立っています。


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