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現場経験を通して得られた工具や道具の使い方を現役の現場監督の私が惜しみもなく、みなさんに伝授します。
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スパレスターの使い方、取り付け方
スパレスターの概要
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>実際の写真あり!スパレスターの使い方、取り付け方
スパレスターとは、火の粉が出る場所に装着して火の粉がそのままの状態で外気に放出されないようにする安全の道具のことです。
石油プラントの現場などで使用されることが多いです。
マフラーに金網をつける場合もあるので、後半に金網タイプについてもご紹介します。
※もしかしたら金網をつけている人の方が多いかもしれません。
以下のラインナップで紹介します。
・スパレスター概要
・使用方法と注意点
・購入方法と値段
スパレスターとマフラーにつける金網タイプの両方とも実際の写真を交えて解説する参考にしてください。
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スパレスター概要
最も多いのは、車のマフラーに取り付ける場合です。
車は気化したガソリンと空気の混合気体を爆発させてエネルギーを生み出して推進力にしています。
そのような原油から精製されるガソリンや軽油を爆発させた後の排気ガスに火の粉を伴う場合があります。
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通常は、火の粉を取り除く装置が機械に仕込んであると思うので、通常は火の粉は出ませんが、全ての火の粉を取り除けなかった場合に火の粉が出ることがあります。
プラント内では、何かのミスで可燃性のガスがプラント内に漏れ出していて、車の排気ガスから出た火の粉で大爆発を起こすといったことが想定できます。
というか、過去にそういう事故があったからプラント内では「スパレスターを必ずつけて下さい」というそういうルールが設けられている場所がほとんどなのは明白です。
※私は様々なプラント内に行きましたが、例外なく100%スパレスターをつけるルールがありました。
プラント内は非常にルールが厳しく管理している人もかなり厳しい態度で私たち施工会社の人間に当たって来ますので「スパレスターが無い」なんて言ったら1発アウトで出禁になってもおかしくはありません。
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車はもちろんのこと、場所によっては軽油で動かす機械である、発電機やコンプレッサーの排気口にも取付けを義務化している現場もあります。
コンプレッサーにスパレスターをつけている写真。
スパレスターの中の写真です。
ぼやけていますが、中は羽が回転した構造になっています。
スクリューみたいな感じになっています。
構造的には排気ガスが外に出る時間を稼ぐためだけの構造になっています。
難しい構造だと思うと拍子抜けします。
正確には、最初の板みたいなところにぶつかった時点で右回りか左回りかの気流がスパレスター内で発生する仕組みになっています。
そこで火の粉を完全に消し去る構造になっています。
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使用方法と注意点
スパレスターを排気口であるマフラーに装着するだけです。
私の場合ですと、クランプがスパレスターについていて、クランプでマフラーをがっちりつかんで固定していました。
多分溶接でスパレスターにクランプを溶接した自家製です。
このクランプのナット部分をがっちりしめて、がっちりマフラーを挟んで固定しました。
さらに固定した上から外れないようにマフラーとスパレスターを点付け溶接を2箇所だけして止めました。
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車の場合ですと、振動がすごく、クランプのボルトだけで固定するのは無理があるので、溶接して正解でした。
しかし、ちょうど6か月経過くらいのときにスパレスターが何もしてないのに外れてしまったので、軽く溶接した場合、そこらへんが限度なのかもしれません。
スパレスターが外れたのはちょうどプラント内に車を停車している時で私も外に出て作業をしていたので、作業から戻ってきた時に地面に落ちていました。
これが車が走っている時に落としていたら後続の車にぶつけたりして、事故か車の損傷を与えて損害賠償とかになり、問題を起こした業者ということで厳格なプラントからは追い出されて大変なことになるところでした。
がっちり溶接してしまうと取り外すときに大変なので点付け溶接が良いでしょうが、上の経験上から4か所くらい点付け溶接しておけば大丈夫ではなかろうかというところです。
また定期的にクランプの締め直しもした方が良いでしょう。
振動でボルトは外れてしまうので、定期的に見といてあげましょう。
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火の粉を外に出さないのが目的なので、スパレスターが無い場合は、マフラーに厚めの専用の金網を取り付けることも多々あります。
専用の金網の写真です。
ただの金網というよりもかなり材質がしっかりしていて、適当に作ったものではなく、かなり信頼性がある金網の密度を手で感じることができます。
多分ステンレス製です。
スパレスター専用の金網でかなり固めの金属の網になっている特別なもので、普通の金網という感じではありません。
スパレスター金網、金網スパレスター、簡易スパレスターとかの呼び方がありますが。
装着方法です。
金網から番線のような長く伸びている針金があります。
マフラー部分にこの金網の口を広げて被せて針金で車の下部のどこかにくくりつけて固定します。
こんな感じで金網を広げて車のマフラーに覆いかぶせるように装着します。
金網を被せただけでは外れてしまうので、金網から伸びている針金をマフラーの近くの車のパーツのどこかに巻きけます。
こんな感じで金網についている針金を車の下のどこかにぐるぐる巻きつけてとれないようにします。
しかし、この金網は火の粉防止用に専用に作られたものなので、ホームセンターには当然売ってないのでこちらもネット上で購入する形になります。
厚手の金網が幾重にも重なって出来ているので、自作で作ろうにも無理がありますし、自作で作った物は安全を保障できないですよね。
値段がスパレスターより全然安いので、一時的にプラント内に入構する車はこのスパレスター金網をつけて入る場合が多いです。
しかし、プラント内を現場として毎日のように作業のために出入りする業者はちゃんとしたスパレスターを取り付けているのが常識という感じです。
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通常はスパレスターは水抜き穴がつけてあるので、それを下向きにして取り付けます。
これが水抜き穴です。
このネジを外せば水が抜けます。
モンキーレンチなどでボルトを回して定期的に水抜きします。
この水抜き穴を地面に対して下方向に取り付けます。
定期的に水抜きを行うことでスパレスターが腐食しないようにします。
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購入方法と値段
スパレスターは多分間違いなくホームセンターに売っていません。
というのも、プラント内とかで使用を義務付けている場合があるだけで、一般的に使用されているものではないからです。
色んなところを車で走っていても、このスパレスターを車のマフラーに装着している車を見ることはほぼ無いです。
なのでネット上とかで探して購入するといいと思います。
ちなみに私のつけているやつは業者に依頼して手配してもらったもので海外産の物で、日本で作られていません。(確かアメリカで製造されている物だった気がします)
日本で製造している会社があるのかどうかも私は疑問です。
大体写真のもので
2万~3万円
します。
結構高価なものです。
海外から日本の業者が取り寄せるので、在庫が無ければなかなか手配までに時間がかかります。
プラント内に入構する予定がある人は早め早めにスパレスターの購入手続きをしておくと良いと思います。
先ほど紹介した簡易的な金属ネットを排気口に設置する場合もあります。
「スパレスター 金網」とかで検索すればさきほど紹介した写真のようなものが出てくると思います。
それは7000円くらいが相場かなと思います。
当然、日曜大工(DIY)では登場しない道具です。
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